関さんは大学卒業後小学校教員になりましたが、退職後、いくつかの職業を経験しても、手ごたえを感じることができなかったと言います。そんな時、旅行で偶然出会ったのが川内村でした。関さんは2013年から福島県に住み、郡山市にあった川内村の仮設店舗で働きます。「何かをきっかけにして変わりたいと思い続けていましたね」と関さん。「川内村で仕事をしてみないか?」と声をかけられ、直感で移住を決意しました。
川内村に移り住んだのは2014年6月。福島第一原発事故の避難指示解除後(避難指示解除準備区域が全面解除になったのは2016年6月)、村民の生活再建に向けて様々な復興政策が実施されていました。関さんには混乱の中にあったように見えたと言います。「川内村で力になりたいと働く意志を持ちながらも、志半ばで立ち去る人たちも多くいました」。関さんは「自分たちは必要とされていないかもしれない……。でもとりあえず村に3年いて、何かにチャレンジしよう」と覚悟を決めます。