2018年に福島県浪江町出身の奥様と夫婦でいわき市に移住した菊池佳規さん。現在は、いわき市・双葉郡を拠点に活動するプロサッカーチーム「いわきFC」で、クラブを支えるセールスマネージャーとして多忙な日々を送っています。
東京生まれ、東京育ちの菊池さんが移住を考え始めたのは結婚後のこと。これからの生活や子育てについて奥様と話し合ううちに、地方で暮らすという選択肢が現実味を帯びてきたと言います。
「結婚して子どもや親など家族の将来について考えるようになったことが、自分たちの人生全体を見直すことにもつながっていったように思います。このまま東京で暮らしている意味はどれだけあるのだろう、と」
満員電車での通勤、高い家賃。刺激は多くて楽しいけれど、“もの”や“こと”に消費し続ける生活。このまま東京にいて本当に幸せなのかと、それまでのライフスタイルに疑問を持つようになった菊池さん。移住を前向きに考える中で、候補となったのが常磐(じょうばん)エリア。奥様の両親がいわき市在住で、菊池さんの父の実家が茨城県常陸太田市だったこともあり、どちらの親元にも近いことも決め手になりました。
「初めていわきを訪れたのは結婚する前でしたが、純粋にいい町だなと思いましたね。町のサイズ感も、便利なのに自然が多いところも暮らしやすそうだなというのが第一印象です」
2018年の春にはついに移住を決意。しかし、そこに立ちふさがった大きな壁が“仕事探し”でした。