福島県の南部、栃木県と茨城県に接する棚倉町は、かつての城下町の面影を残すのどかな町。秋山さんファミリーは、2015年に静岡県から家族揃って移住し、自然に囲まれた中で、活き活きとした毎日を送っています。
もともと棚倉町には理恵さんの父方の祖父母が暮らしていましたが、幼い頃に福島県から静岡県に引っ越していた理恵さんにとって、棚倉町はお盆やお正月に家族で帰省する場所だったそう。帰省の際、3姉妹の長女だった理恵さんは、家族から「この土地はお前が継ぐんだよ」と言われていたそうで、「先祖代々受け継がれてきた家と山と田んぼはいずれ私が守らなくちゃいけない」と、子ども心に刻まれて育ったと言います。その“いずれ”が“今”に変化したのは、夫の健人さんと結婚し、子どもが生まれてから。生活の拠点をどこに置くか考え始めた時に、自然と棚倉町で暮らすという選択肢が出てきましたが、中々決心が付かずに数年間・・・。悩みに悩んでようやく心が決まったのは、長男の小学校入学のわずか2ヶ月前!
「入学したあとに引っ越すのはかわいそうだったので、今しかない!って感じでした。友人たちからは『年取ってからでもいいんじゃない?』と言われたのですが、年老いてから慣れないところで暮らすほうが不安だし、若いうちに生活の基盤を作れた方がいいのかなと。」(理恵さん)